ワーケーションとは?費用やメリット・デメリット、支援があるエリアはどこ?

今注目の働き方であるワーケーション。ワーケーションを推奨している企業や実施している方のインタビュー等に触れる機会が増えています。

「そもそもワーケーションってなんなのか」「費用面や実際のメリット・デメリットは何か」といった点について知りたい方も多いでしょう。今回はそんな方のためにワーケーションの基本や自治体の支援があるおすすめのエリアなどを詳しく説明します。

ワーケーションとは?

ワーケーションとはリゾート地や観光地で仕事を行うことを意味します。「ワーク(work)」と「バケーション(vacation)」を組み合わせた言葉であり、遠隔地でもできる仕事の場合、このワーケーションが可能です。

また、テレワークと意味を混同しやすいですが、テレワークはコワーキングスペースや自宅などで仕事をすることを意味します。ワーケーションとの違いは「休暇を取りながら働く」という部分です。

元々有給取得率の低いアメリカで生み出された働き方で、数年前から日本でも取り組みが開始されました。2020年3月から現在まで世界的に大流行している新型コロナウイルスの影響もあり、注目度が高まった取り組みといえます。

ワーケーションのメリット・デメリットって?

ワーケーションの基本的な部分を理解できたところで、実際のメリット・デメリットについても理解しておきましょう。ワーケーションのメリットである「リフレッシュが可能」な点やデメリットの「仕事とプライベートのメリハリをつけにくい」といった点を理解することで、自身がワーケーションをする際の判断材料になるでしょう。

ワーケーションのメリット

ワーケーションのメリットには「リフレッシュ可能」「旅行する時間をわざわざ取らなくても良い」「通勤時間がない」などが挙げられます。ワーケーションを利用することで、企業側はもちろんのこと、社員側にも大きなメリットがあります。今までは会社に出勤して働くことが当たり前であった企業も、ワーケーションを取り入れることで、今までにない働き方が実現可能です。

リフレッシュ可能

ワーケーションを取り入れると、従業員のリフレッシュにつながります。ワーケーションによってこれまでに訪れたことのない場所やリゾート地に行く機会が増えれば、日常から離れることで心身共にリフレッシュできるでしょう。

その結果として、気分転換やストレス解消になり、普段では思いつかないアイデアが浮かぶこともあるのです。仕事をいつもとは違う環境で行うことは、リフレッシュとアイデアの創出につながります。

旅行する時間をわざわざ取らなくても良い

ワーケーションの実施で長期休暇を取り、旅行をする必要がなくなります。ワーケーションを利用すれば、滞在先で休暇を楽しみながら仕事を行えるためです。

仕事と同時並行で旅行も楽しめるため、有給休暇の取得も基本的には必要としません。また、休み明けに仕事が溜まることもなく、自分のペースで仕事を進められるでしょう。

通勤時間がない

通勤時間がないことも大きなメリットです。観光地やリゾート地で仕事を行うため、会社への出勤を物理的に必要としません。

コロナ禍において気になる電車やバスでの密を避けられる点も、ワーケーションの大きなメリットとなるでしょう。これまで通勤時間に使っていた時間を自分の時間にも使えるため、生産性の向上につながります。

ワーケーションのデメリット

メリットの多いワーケーションには「仕事とプライベートのメリハリをつけにくい」「効率が悪くなる可能性がある」といったデメリットも存在します。今後ワーケーションを取り入れたい方は、いずれのデメリットについても、正しく理解をしておく必要があるでしょう。ここでは具体的なデメリットの内容についてみていきます。

仕事とプライベートのメリハリをつけにくい

ワーケーションは仕事とプライベートの区別がつきにくい点がデメリットといえます。例えば、休暇中の職場からの連絡などがその例です。

いくら休暇中とはいえ、いつ職場から連絡がくるかわからない環境下では、休暇を楽しめないと感じる方もいます。ワーケーションではリフレッシュできず、有給休暇の取得を望む人は少なくありません。

仕事内容や本人の性格によっては効率が悪くなる可能性も

ワーケーションは良くも悪くも本人次第な部分があります。自由度の高い環境は、言い換えると手を抜いても周囲に知られない環境といえます。そのような環境下において、自分でメリハリをつけ、仕事を行う必要があるのです。

生産性の向上を見込めるワーケーションですが、ワーケーションを利用する方によっては、かえって生産性を落としかねません。自由には責任が伴います。ワーケーションは自分を律して仕事に取り組める方におすすめの働き方です。

ワーケーションの費用ってどのくらいかかる?

ワーケーションのメリット・デメリットを理解できたところで、次はワーケーションの実際の費用はどのくらいかかるのかもみておきましょう。

ワーケーションを実施するかどうかを決めるうえで、必要となる「費用」は重要なポイントの1つです。実施してみたものの、想定よりも多くのお金が必要だったといったことがないよう、具体的な費目や費用感について解説します。

基本的にかかるのはどういった費用なの?

ワーケーションを利用する際にかかる具体的な費目は次のとおりです。

  • ワーケーションしたい場所への移動にかかる交通費
  • 滞在先の宿泊費(ホテル・旅館・ウィークリーマンション・マンスリーマンション等)
  • 食費、雑費
  • バケーションを楽しむためのアクティビティなどの観光費

これらの基本費用がワーケーションには必要となる可能性があります。ただし、企業によって負担方法なども異なるため、気になる場合は事前に確認しましょう。

具体的な費用はいくらくらい?

ワーケーションにかかる費用は大きく分けて交通費と宿泊費に分けられます。まずは交通費です。例えば、会社が東京にあり、札幌でワーケーションを行うとしましょう。

東京から札幌までの飛行機代は往復でLCCでも1万5,000円程度はかかります。他の場所でワーケーションを行う場合も、場所にもよりますが、少なくとも5,000円以上かかる場合が多いでしょう。

また滞在先の宿泊費用は、宿泊先をホテルにした場合で月に約10万~15万円の価格帯が多いです。旅館を選ぶとさらに宿泊費がアップすると予想されます。

ホテルと旅館はキッチンが設けられておらず基本的には外食となるため、月の食費は3万〜5万円が目安です。一方、ウィークリーマンションやマンスリーマンションはエリアにもよりますが、東京以外のエリアなら10万円前後でも滞在可能です。

ウィークリーマンションやマンスリーマンションなら外食はもちろん自炊も可能になり、食費は大きく抑えられる可能性が高いです。交通費は場所によって異なるものの、駅の近くにあるウィークリーマンションを選ぶことで抑えられます。

宿泊先の選び方は?

ワーケーションの宿泊先には「ホテル・旅館」「ウィークリーマンション・マンスリーマンション」などいくつかの選択肢があります。宿泊費用はホテルや旅館で1か月あたり「約10万〜15万円」、ウィークリーマンション・マンスリーマンションで「10万円前後」です。いずれも内訳などを比較しながら、その特徴についてみていきましょう。

選択肢の多さならホテル・旅館

ワーケーションでホテルや旅館を利用する場合、1か月で「約10万〜15万円」はかかると考えておきましょう。ホテルや旅館を利用するメリットには、「基本的には清掃が不要」「選択肢が多い」「コンシェルジュなど何かあった時に相談しやすい」といった点が挙げられます。

反対にデメリットは、「宿泊費用が高くなりやすい」「炊事洗濯がしづらい」などが挙げられるでしょう。ホテルや旅館は便利な点が多くあるなか、生活の観点で不便に感じる場合が多いかもしれません。

より普段の生活に近い暮らしがしやすいウィークリーマンション・マンスリーマンション

ワーケーションでウィークリーマンション・マンスリーマンションを利用する場合、東京以外ならば1か月10万円前後で借りられるところが多いでしょう。

ウィークリーマンションやマンスリーマンションの場合は、より普段の生活に近い暮らしができます。「炊事洗濯ができる」「宿泊費用が比較的安い」「食費も抑えやすい」など、複数のメリットが考えられるでしょう。

反対にデメリットは、エリアによっては「ホテルほどの選択肢がない」点です。個人のライフスタイルにもよりますが、費用や生活の質の面を考えると、ワーケーションの宿泊先はウィークリーマンション・マンスリーマンションをおすすめします。

ワーケーションを支援している自治体ってあるの?

ワーケーションを積極的に支援している自治体を、ワーケーションの滞在先候補に入れるのもおすすめです。実際に支援している自治体には「北海道函館市」「新潟県糸魚川市」「鹿児島県錦江町」があり、それぞれの自治体が取り組む内容について詳しく紹介します。自治体によって支援内容が異なるため、注意点などもあわせて確認していきましょう。

北海道函館市

北海道函館市は国内屈指の観光地で、休暇と仕事の両立が可能です。函館には通年で利用できるワークスペースが多数存在し、仕事をする場所に困らない環境が整っています。

市内企業とのマッチングイベントなどの交流会もあり、仕事の他にも観光や交流が楽しめる点が大きな特徴です。ビジネス環境の整備が進む函館でしか実現できないワーケーションの在り方があります。

新潟県糸魚川市

新潟県糸魚川市では、お試し居住や柔軟な働き方の体験ができます。一戸建ての家で居住体験をしながらのワーケーションが可能です。

電化製品や調理器具、食器類、生活用品が完備されているため、仕事をしながらでもすぐにワーケーションによる新生活が送れます。世界ユネスコジオパークにも認定された自然豊かな糸魚川市でのワーケーションは、地方の良さを満喫できます。

鹿児島県錦江町

鹿児島県錦江町は自然豊かな環境が点在し、ワーケーションにおすすめの地域です。廃校をリノベーションした、南国感あふれる環境が整うお試しサテライトやコワーキングスペースなどが随所に用意されています。

ワーケーションにとって重要な要素の1つである、Wi-Fiの環境も充実しています。海や川を眺めながらのリッチなワーケーションを実現できるでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で注目が集まっているワーケーションは、従来の仕事と異なる自由な働き方を実現できます。ワーケーションを導入するにも費用やメリット、デメリットが存在します。

ワーケーションを導入する際の課題を明確にし、導入前に解決することでワーケーションを快適に行うことが可能です。コロナ禍が明けた時にワーケーションを導入できるように、正しい知識と現在の課題を明確にしておきましょう。

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この記事を書いた人
スタッフ

W&Mジャーナル編集部。日本全国のウィークリーマンション ・マンスリーマンションを紹介することに全力を注ぐ。テレワークやワーケーションといったビジネス利用から、通院、受験、住み替えの際の仮住まいなどで利用できるお部屋を日々ウォッチングしてご紹介。

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